海賊版問題、結局何がいけなかったのか何をすればいいのか個人的に思ったこと
あくまで個人的な主観での発言です。
かなりブラックな表現もあります。
それを踏まえてこの記事をお楽しみください。
海賊版事件、ありましたね。
ある漫画の海賊版サイトが一般ユーザーの間で大流行、その結果単行本を買わないユーザーどころか、作者に「海賊版サイトで見ました」と言う純粋なユーザーも出てしまう始末。
それに対し怒り狂うネットユーザーと漫画家達、ただしその願いは無軌道な暴力でしかなく、結果的に何を成したかというと。
結果はご覧の有様だよって案件になりました。
最悪の事態ですね、現在の情勢を考えると日本版金盾(中国の検閲システム)を造りたい人間に利用される結果となりました。
表現の自由が侵害されるという形になってしまったという事ですね。
記事の要点
1.何故現状この事態に転んだかの考察。
2.海賊版に客が不当に奪われる状態に対し個人法人問わずどうすればいいのか。
3.2の行動の結果政府の介入により表現規制につながる手を止めるには。
海賊版ユーザーを敵と捉えた時点で詰み
それで個人的にはこう思いました。
海賊版ユーザー、盗品を手に入れて好き放題して腹立ちますね。
その怒りは正当だと思います、法的に正しいとは思います、道義的にも。
でもよく考えてください、その盗品の品は、今国が検閲したいものでもあります。
いわばこの品を作る側は自治権を必要としてます。
自治権を示す場合、国の介入を許すのはその放棄に近いです。
また、検閲したいものを受容するユーザーは違法であれ、上手く誘導すれば自治権運動の手駒として使える資源です。
この際出自が黒に近かろうが勝利出来れば自治権は獲得できると考えてください。
負ければ弾圧が待ってます、それを踏まえて考えてください。
要するに殴り合ってる暇なんてない状況なんです、殴り合ったところでリソースの損失に繋がります。
法的な正しさも同義的な正しさも、足枷となるような状況に近いとは考えます。
戦うべきは海賊版が蔓延する構図
戦うべき対象は海賊版の利用者でなく、海賊版のシステム自体です。
ここを間違えてしまった人がSNSで多くみられて、案の定こういう状態になりました。
政府の検閲大好きな人たちからすれば内ゲバですからね、戦う相手を間違えました。
とは言えシステムとの闘いは個人レベルだとどうしようもないので、その憤りをぶつけようとしたのでしょうけども、政府の眼に付いて利用される結果を引き起こすぐらい騒いでしまった結果、やらない方がマシレベルの私刑にしかならなかったとは思います。
人間の性ですから仕方ないと思いますけども。
個人は何をすればいいか
・海賊版サイトを利用しない
・発見したら出版社に通報する
・SNSで騒がない
・ただし検閲に対しては反対表明をしっかり行い続ける
この4つをしっかり行うのが最善の手段とは考えられます。
海賊版システムとの闘いは静かに行い、政府の検閲との闘いは騒がしく。
「なんで前者は静かにやらないとだめなの?」となると、上で書いた検閲派が利用するために介入するという案件があるから、ですけども。
企業はこれから何をすべきか
・ネットワークの検閲に対しては自分たちの問題の政治利用と批判する表明
・海賊版サイトと裁判を行う
・それを行いつつ、サイトのシステム構築者で使えそうな人間がいたら引き抜く
・月額低価格で漫画読み放題が出来る書籍ストリーミング配信ビジネスの構築
この5つですね、相手の方が技術的優位な場合、資本で殴って技術者を抜けばいいのです。
そして引き抜いた技術者に更にいいものを造らせる、出自がブラックだろうと、ブラックな相手を潰す為ならなりふり構う必要などないのです。
更に言えば書籍ストリーミング配信は絶版書籍や既に中古ぐらいでしか流通が困難になった書籍、復刊しても売り上げが望めない書籍などの情報資源の有効活用となると思います。
反則ギリギリな手段
まぁぶっちゃけ、出版社側はいっそのこの海賊版に対し合法アップロードにする条件を課してしまうという手もありますね。
思いつく限りでは広告の設置、サイトにスパムウェアを入れない、解像度は規定以上にしてはいけない、巻頭に表現の権利問題をどうにかする等ですが。
これによるメリットは相手のインフラを自分が制御下に置いて利用できることですね、この場合相手がどういう組織が作ったサイトであれガイドラインに従ってるなら放置の一言で逃げれるという部分もあります。
著作権法が親告罪である以上、アップロードガイドラインを制定して違反した場合の罰金もしっかり制定すればいいわけですので。
敵は海賊版だけじゃない
最後に、出版の売り上げ減の場合、ぶっちゃけ海賊版潰しただけでもどうにもならないとは個人的に思います。
海賊版を潰したとしても10巻の漫画を買う場合、一冊540円でも5400円、全20巻ぐらいだと1万800円の出費になります。
この巨大な出費はどうしようもなく鎮座してます。
「あ、この漫画良さそうだな」となっても、大人買い出来る余裕のある人はコミックマニアぐらいでしょう。
となると、じゃあ普通の人はどこに行くかとなると……まぁ、古本屋ですね。
こちらは完全合法ですし、既に出版社も潰せなかった巨人です。
古本屋に行けば状態がいいのなら340円、これなら20巻でも6800円の出費、4000円の節約になります。
状態がそこそこか多少染みがある程度なら105円で、この場合20巻でも2100円となってしまいます。
そしてこの新品よりも安い過去の資産は時間が経つごとに増えていきます。
大手古本屋のブックオフは大手出版社が株主ですが、新しく作る資産はこの過去の資産との闘いを常に行われる状況は変わりないですね。
そしてお金が入るのは出版社だけで作者にはお金が来ません。
なので、売れない作家さんを保護するシステム作りは何らかの形でやらないといけないとは思います。
なので作家さんにもお金が来る構図が作りやすく、過去資産を運用しやすい月額制の電子書籍ストリーミング配信、つまり書籍版netflix、早い話が大手出版社主導のkindle unlimitedのようなものが求められると思います。
更に理想を言えば、その手のプランに契約してると新刊の電子書籍を数百円引きで購入できる、とかすれば新刊の購入も増えると思いますが、あくまで机上の空論かもしれません。
ただ、逆に言えば映像媒体は既にその手の事をやってるわけで、海賊版の次に古本を規制しても、結局は定額制のストリーミング配信サービスに客を奪われるオチになるとは考えられます。